2007年05月22日

5月22日物語U: The Black Parade

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ぐちょぐちょこねこねしたあと、
こねた肉のかたまりを
右手と左手の間でキャッチボールのように
パンパンと飛ばす。
このパンパンが大事なのだ。 
これをやって空気を抜く。
そうしないと美味しいハンバーグはできない。
女は思う。 
パンパンパンとマイ・ケミカル・ロマンスは合うじゃないか。 
調子が出る。 パンパンパン・・・。
空気は抜けたか。
女は思う。
曲が合ってるわけないじゃないの。
リズムが合うだけ。
女は思う。
わたしも空気、抜かないと・・。
ほら、6曲目。
I DON'T LOVE YOU
パンパンパン。




  姑息だろうが何だろうが、行動。
  人間は、行動ですよ。

それを言ったのは誰だった?
それを言ったのは 「森のなかのママ」 に出てくる女の子。

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わたしの知っている井上荒野とはぜんぜん違うタイプの
お話で、雰囲気で。
井上荒野と思って読んだら物足りないけど、
井上荒野と思わなければ楽しめたのかな。

もうだめよ。
やっぱり物足りない。
わたしはあれを欲しているもの。
と女は思う。
いつものあの
不穏な空気漂う
胃がもたれるようなやつ。
それが欲しい。 
欲しい。 書いてね荒野さん。


いいかげん肉の空気は抜けたんじゃないか
と、女は気づく。
そろそろハンバーグを焼くか
と、女は思った。

そして女は、認める。
わたしの空気はしばらく前から抜けっぱなし。
女はハンバーグとは違うのよ。

と、女はむりやり結ぶ。
posted by tsukikohime at 22:22| Comment(4) | TrackBack(0) | 井上荒野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月18日

5月18日物語U : 熊の場所

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熊の場所 舞城王太郎 

あいかわらずノリの良い文章で、テンポよくタンタンタンって
話は進み、内容だって、え?え?え?え〜!と、掴んで
放しません。

けど。
でも。
やっぱり、暴力が凄いですね、舞城さん。

娘も息子もかわいい表紙に惹かれて(?)読んでしまいましたが、
暴力だけでなくエッチ度も彼らにはきつかったかなぁ。

映画の中でバシバシ人は殺されていく。
テンポよくタンタンタンって。
ゲームにおいては自らコントローラーを操作して
タンタンタン! と殺戮して、はい5000点!

舞城さんの話も軽いノリで暴力が書かれている。
おもしろーいって読んでるけど、暴力に慣れて
しまいそうで、怖いわ。

第一話 「熊の場所」に
 恐怖を消し去るには、その源の場所に、
 すぐに戻らねばならない。

とあるけれど、暴力を書くことが、舞城さんにとっては
熊の場所に戻ることなのだろうか、と思ったりして。

第二話 「バット男」
殴られるやつと殴るやつがいるわけです、世間には。
そしてその立場は逆転することもありなんです。

第三羽 「ピコーン!」
村上春樹の 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
の中の文章がまあ、あんなことに引用されて、 まあ・・。
この話の中の殺人は、昨日か一昨日の、母親の腕が
植木鉢にさしてあったというおぞましい事件
と一部似てなくもないところがありました。

そういえば、舞城さんの別の小説にも村上春樹好きの女の子
が出てきましたね。

わたしにとっての「熊の場所」はどこだろうか、なんだろうか
と考えてみましたが。

・・いやです。 熊の場所なんて戻らなくていいです。
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posted by tsukikohime at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞城王太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月15日

5月15日物語U : 切らないで

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もう切るわ  井上荒野著  恒文社  2001.10.20

なにが切れちゃうのかな。
最初に出てきたミルフィーユのこと?
ミルフィーユは何層にも重ねられたパイのあいだに
カスタードや生クリームが塗られていて
フルーツもはさまっていて
とてもおいしいのだけれども、
とてもとてもフォークでひとくちサイズに切って
くちに運ぶなんて上品な食べ方はけっしてできず、
そんなこと、気のおけない人の前でしかできないのだけれども、
ちょっと手でつかんでいい? と聞きたくなるような
しろもので。
フォークでなんてやっていると、かさかさと崩れて、
このこぼれたものをどうやって食べるの?
でも、食べないのはもったいないし、
お皿にかさかさが散らばっているのも
美しくないし、のやっかいなおいしいものです。

で、 上品ぶって食べていたけれど
ついにいらいらがつのって
「もう切るわ」! とよく切れる包丁をだして
ひとくちサイズに切った。

なんて話ではなく。
そんな話ではなく。
だって、井上荒野的ではないもの。

「もう切るわ」 電話の終わりに。

   「また電話して」
   「うん。 葉は、病気するなよ」
   「うん。もう切るわ」
   あたしは言い、
   「またな―」
   と歳さんは言った。


これが最後の会話となってしまう。


最後のときは、これが最後だとはそのときはまだ知らず。
あとから、あれが最後だったと思い返すとき、
なんて、ドラマティックではない最後だったのだろうと、
なんて、ありきたりな会話だったのだろうと、
あとから惜しんでみても
もう遅い。

KINGYOYA(吉祥寺ハモニカ横丁内) <

かみさまがいて、なにもかも知ってたくせに
どうして教えてくれなかったの
と、つきこさんは思う。  
その度。
もっとかわいく、もっとやさしくしたかった。
もっと忘れられないようにしたかった。

さよならのことばがなければ
さよならではないのでしょうか。
かみさま。
               
posted by tsukikohime at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 井上荒野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月13日

5月13日物語U : こうちゃん

11日(金)のズームインスーパーを見て
こうちゃんの存在を知った空くんが
こうちゃんのブログ(←クリックで飛びます)内の料理を作ってくれました。
材料も自腹で買ってきてごそごそとキッチンで。
パソコンを見ながら。
母の日のプレゼントだそうで。

先日の高校の家庭まかせの家庭科の宿題(記事に飛びます) のおかげで、ちょっと料理に興味を持ったようです。

4月1日(日)の 春雨の明太マヨサラダ 
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4月15日(日)の ホタテのバター醤油炊き込みご飯 を作ってくれました。

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こうちゃんのレシピを覗いてみると、こうちゃんは若いからなのか
ちょっと味付けが我が家には濃すぎるので、
ホタテの炊き込みに入れるめんつゆを5分の1ほどに
したほうがいいよーと空くんに伝えました。

海ちゃんにはカーネーションをもらいました。

へへ。 母嬉し。

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こうちゃんのブログはあまりの人気で
料理本になりました。 
相田幸二著  宝島社 027643130000.jpg

            
          



posted by tsukikohime at 19:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 暮らしや料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

5月12日物語U : BABEL

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まばたきをぱちぱちと早いスピードで20回くらいしてみるでしょ。
BABELを観たあと、目をつむったままでそんな感じを
味わえちゃうんです。 眠ろうと目を閉じると。

あの、気分が悪くなった人が続出というシーンのせいですね。
観てて、あ、ここかとわかったのですが、全部見てないと
なにかこの映画の核になる重要なものを見落としてしまうかも
という不安で、なるべく目を閉じないでいようという気持ち半分
と、ここでしっかりみてしまったせいで、気分が悪くなって
途中洗面所にかけこんで結局話がわからなかったなんてこと
になってもなぁという気持ち半分で、
3秒くらい目を閉じるのを何回かやりましたが、
目を閉じても、まぶたを通して点滅する光は飛びこんで
きました。
気分は悪くならなかったけど、
あの3秒×数回のあいだに重要なものを見落としたりなんか
してないわよねぇと、ちょっと不安。

おもしろかったかどうか?
わたしは好きです、ああゆうの。
でも、一緒にみた人は、わけわかんないと言ってました。
好みでしょう。
勧善懲悪や派手なアクション、起承転結を求めて観てはだめです。

キルビルという映画がありますが、
なぜか、思い出してしまいました。
なぜだろう。
posted by tsukikohime at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ん・・こぼれごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月08日

5月8日物語U : ビバ! カッパ!

町田康つづきでわたしも明るく開放的でなげやりな狂気の方向
に向かっているようです。 ビバ! カッパ!

本を読むとき、
本があってそれを読むわたしがいるときと、
本があってその中に連れていかれたわたしがいるときが
ありますが、
ひとによってもちろん違うのでしょうが、
わたしの場合、
連れて行かれて森でしばらく迷子になるのは、
代表的なので、村上春樹。
そして川上弘美、 小川洋子、 井上荒野、
たまに吉本ばなな。など。 ほかにもあったかな?
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町田康も危ないです。
読み始めは余裕の一読者なのですが、
途中で波長がぴたと合ってしまう。
連れていかれはしないけど、波長は合っても
かまわないかなーと気を許してしまう。
いっちゃう? な気分になってしまう。

もっとも恐ろしかったのは、ちょうきつさんです。
車谷長吉さん。 
波長があったら無理心中させられてしまいそうです。
なんか、崖からって感じで。
危険を察知すると全身を持っていかれないよう
警戒しながら読みます。
読後に戦った感があり、疲労します。

で、町田康。 あらすじ書かないもんね。

オンライン書店ビーケーワン:浄土
浄土  町田 康‖著  2005.6  講談社

我を振り返らずにはいられません。
のらせておきながら顔も赤く染まります。
わたしもいっしょに ビバ! カッパ! 

・・悲恋ものを読みたいこのごろなのに、めぐりあいません。
そのうち。
                    ・・・ Goodnight
posted by tsukikohime at 23:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 町田康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月06日

5月6日物語U : きれぎれ

きれぎれ

再読です。
集中力が必要な一冊ですが、読み始めるとエンディングを
迎えるまでは止まらなくなります。 
止めるわけにはいかない。
見届けなくては。 
この男の行き着くところを。
わたしが見届けてあげる。
待ってなさい。

オンライン書店ビーケーワン:きれぎれ

きれぎれ 町田 康著 2000.7 文芸春秋

集中豪雨の中、あえて傘をささないでずぶ濡れになって
散歩する男。
煙草が吸いたくなったがポケットの中の煙草は
ぐずぐずになっていて、もはや吸える状態にはなく、
でもなんとしてでも煙草を吸いたい。
いまここで煙草を諦めれば、俺は生涯諦め続ける。
集中豪雨の日に光の輪のなかで煙草を吸う。
それは個人的な行であり十字架である。

なんて思う馬鹿な男は、やけに近い。

あたまンなかに文章のリズムが残っちゃってこまったもんだ。
続けて町田康を読もうか。
posted by tsukikohime at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月05日

5月5日物語U : 漢方から“みそあん”へと

昨日の本の続きのようですが、まあ、続きです。

そもそも漢方と中医学とは別もん。
どちらも元になっているのは紀元前3世紀頃から中国で体系化
された医学ですが、発展してきた道のりが違うのです。

「中医学」には、生薬を処方する中医中薬のほか、鍼灸、按摩、
薬膳も含まれ、西洋医学と共に公式の医学として採用されています。
でも、日本では中医師=お医者さんではないの。
日本には西洋医学用の国家試験しかないからね。
でも、鍼、灸、按摩は国家試験があるから医療行為ができます。
ややこしい。
でも中国政府が実施する国際的な検定試験に合格した中医師を、
日本では 「国際中医専門医」と呼ぶんだそうで。
さらにややこしい。

「漢方」は、中国から輸入され、
日本で独自に発展した中国系伝統医学のことです。
                 オンライン書店ビーケーワン:東洋見聞録

          東洋見聞録  
          川口 澄子画・文 / 幸井 俊高監修 
          2007.3  ピエ・ブックス

そんなことは、まあ、そのくらいにしておいて、その他の五臓六腑
とか陰陽五行説とかの話がイラスト入りで
わかりやすく解説してあります。

漢方や中医学に興味を持った著者が自らイラストを描いた
エッセイ。といっても著者はイラストレーターなわけで。

さらにもっともっと深入りしてみたくなった人のために、
中医学に関する著者のお勧め本がまたイラストつきで
紹介してあります。
たとえば

「漢方的スローライフ」・・幸井俊高
「食前食後 漢方の話」・・邸永漢
「胡蝶の夢」・・司馬遼太郎
「陽だまりの樹」・・手塚治虫

など、わたしは読んでみたいなあ。

今日は端午の節句
菖蒲湯に浸かったり柏餅を食べたりしましたか。
つきこさんは、菖蒲湯に浸かったあと柏餅を食べました。

菖蒲湯に浸かっている写真と柏餅の写真とどちらを掲載しようか。
考えるまでもなく柏餅です。
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つぶあん好きなつきこさんですが、柏餅にかぎっては、
こしあんです。
みそあんはあまり好きではありませんが、
この「塩瀬」のみそあんは別格です。  
ピンクのおもちがかわいいっ。

ついでに「塩瀬」の本もご紹介。 わたしはまだ読んでません。
          オンライン書店ビーケーワン:まんじゅう屋繁盛記

          まんじゅう屋繁盛記
          川島 英子著 2006.5 岩波書店
posted by tsukikohime at 11:24| Comment(2) | TrackBack(3) | かきくけこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月04日

5月4日物語U : 漢方小説

五行・五臓・五腑・五官・五華・五体・五志
木・火・土・金・水
陰陽五行説
気・血・水
相生・相克
漢方、中医学

こうゆう漢字を見るとそそられます。

そそられたあなたに 

漢方小説

漢方小説  中島 たい子著  2005.1  集英社

ある日、31歳の独身女性(みのりちゃん)のからだが
セルフ・ロデオマシーンになったようにがたがたとふるえだした。
固形物がのどを通らない。
冷たいもの、コーヒー、香辛料などの刺激物を胃に入れると動悸が激しくなり、
ロデオ状態になる。
寝ている最中に体温が上昇して止まらない汗。

なんの病気だろう? 病名は? どうしてこんなふうになってしまったの?

きっかけは、ひょっとして、あれ? 
モトカレが結婚するという話を聞いてからそういえば体調が狂いだしてるみたい。

4つの病院を転々としてみたけれど、どの病院でも別に悪いところはないと言われた。 
婦人科か心療内科に行ってみたら?とそれとなく言われてしまう。

最後にたどり着いたのは、漢方医のところだった。
先生は言った。
東洋医学的に診ると全身のバランスが崩れていて、あなたの場合、
「水が下がっちゃって、火が勝っている状態です」

そうなんです。
自分では以前の自分とは違うとはっきりわかっているし、あちこち不調をきたして
痛かったり寒かったり暑かったり涙もろくなったり眠かったり、眠れなくなったりと
ちゃあああんと症状が出ていても、 西洋医学の場合、数値に現れなかったり
すると 「どこも悪いところありませんよ(大げさに言ってるのでは?)
(気のせいでは?)」 で終わってしまう。
納得できない。
こんなに辛いのに。
本人が変だと言っているのに。
誰かこの未知の病気を解明してわたしを治してくれるものはいないのか。

と、うろうろあっち行ったりこっち行ったりするうちにたいがいたどり着くところは、
漢方とか中医学とか気功だったりするのだ。
たまに、宗教に行ってしまう人もいるが。

以前からそっち系(宗教じゃなくて)好きのわたしは、2月に子供が
インフルエンザにかかったときも懇意にしている漢方医の漢方薬だけで
4日ですっきりとさせてしまいました。
タミフルなんてお呼びでない。
しかし、なぜインフルエンザだとわかったかというと、以前知り合いの西洋医から
「これいる?」「いるいる」と分けてもらっていた 「インフルエンザ検査キット」
で自宅で検査してみたからわかったのであります。

うん、まあ、そんなふうに臨機応変に西洋も東洋も併用すればいいのですよ。
あまりガチガチに偏った考えかたしてると、病気になっちゃうもんね。
posted by tsukikohime at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | なにぬねの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

5月3日物語U : ゴールデンウィークのある一日

大掃除というのは、5月の連休の晴れた日にするのがいいとは思いませんか。
思うので、毎年家中ひっくり返したような騒ぎでやります。
子供たちもまきこんで。

食器戸棚の引き出しから素晴らしいものを発見しました。
空くんと海ちゃんが幼稚園の頃に作って母の日にプレゼントしてくれた
「おてつだい券」です。
「おてつだい券」は母の日の伝統的かつ代表的なプレゼントです。
わたしもこどものころ作って母に贈った覚えがあります。
ちびまるこちゃんも、いそのかつお君も作ったに違いありません。

よくよくみると、なんとも素晴らしい券で、 
「かたたき券」 「おふろそうじ券」 「ちゃわんあらい券」に加え、
「なんでもいうことをきく券」が付いているじゃあありませんか。
こんな素晴らしい券を使わなかったなんて。
宝の持ち腐れです。 きっと 「もしも」のときに使おうと取っておいたに
違いありません。
んなわけはなく。
「おてつだい券」 というのは、もらってから10年、20年たってから
ひょっこり食器棚の引き出しの奥のほうから出てきて、
「あー、こんなものをプレゼントしてもらったわねえ、」と懐かしむか
子供をからかうときのために取っておくもので
実際に使ったりする母親はあまりいないのではないでしょうか。
これは、大切な思い出の品。
原本は大事に取っておかなくちゃ。 

コピー機のふたをあけてそれらの券を並べて10枚コピーし、
はさみでちょきちょきと切っていたら、それを見た息子に
「ふざけるな!」 としかられてしまいました。
ま、考えてみれば普段から頼めば茶碗でもお風呂でも洗ってくれる子らでした。

「ふざけるな」といえば、 わたしは空くんの高校の家庭科の課題に
その言葉をぶつけたい。
いや、「ふざけるな」とまでは言わないけど。ちょっと思った。

夕食を作ってレポート提出だそうです。
ご飯、汁物、主菜、副菜、副副菜。
栄養バランスを考えてメニューを考え、材料の買い出しから
段取り手順も考え、分量もきちんとはかり、出汁はもちろん昆布や鰹節などから
取り、後片付けもし、それを食した家族の感想と自分の感想、証拠の写真多数
および、行動のすべてを書き出して提出するんだそうで。

一年生の一学期の家庭科の単位は6単位。 そのうち5単位が家庭での料理製作で、残り1単位は、その説明授業に出席することでもらえる。

なんという家庭頼みな課題!

この課題に取り組むことで発生するもろもろの効果、意義は素晴らしいものだとは思います。

しかし、思ったとおりふたりでメニュー決めから買い物、料理と、
一日ががりのお仕事となりました。

「おかあさーん、ぜんぶやって〜。 写真とレポートは俺がやるからさあ。」 
みたいな子供だったらどんなに楽だっただろうか。

「くちはおもいっきり出してもらうが、手はいっさい出すな」

これがどんなに大変か。
いつもは目分量で入れていた調味料を小さじ何杯とか何グラムとか割り出すのが
どんなにめんどうか。
あ〜、手を出したい。手を出したい。 
 
.soraryouri

おしながき
・胚芽米ごはん
・とりのだしスープ (はるさめ、人参、たけのこ、しいたけ、さやいんげん)
・蕗とつくねの煮物 (蕗、とり挽肉、ねぎ、しょうが)
・サラダ (ひじき、アボガド、トマト、水菜、オリーブオイル、ワインビネガー)
・えびとふわふわたまごのオイスターソース炒め 
(チンゲン菜、きくらげ、たけのこ、えび、卵)


おいしかったです。
1時間もあれば作れるものを3時間半かかりました。
空くんは料理に興味を持ったそうです。
そりゃーよかった。
ま、楽しかったけどね。 
posted by tsukikohime at 01:35| Comment(4) | TrackBack(1) | ん・・こぼれごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月02日

5月2日物語U : あいまいな日本語

うちのダンナ、左遷させられちゃうことが決まったの。

2ヶ月ぶりくらいに会った友人は、ウェイターが水の入ったグラスとメニューを
置き下げたその頭を上げる前に言った。

左遷。転勤じゃなくて?
ささやき声で訊き返したのに、彼女はひじょうに大きな声で答える。

うん、左遷。 すごーく遠い支店に。

で、着いていくの?

まさか! 子供が私立なのに。

さびしいじゃない。  あなた再婚してまだ3,4年でしょ。
下の子、まだ3歳くらいなのに。

うん、でも、仕方ないの。 彼、悪いことした結果の左遷だから。


わたしは彼女のダンナさんの顔を思い浮かべた。
彼女はわたしより7歳くらい下で、ダンナさんはそれより3歳くらい下。 
つまりわたしより10歳ほど下だったはず。
彼、つきこさんのことタイプで大好きなのよと、彼女と会うときはたいがいダンナさんもついてきた。 
そして、そのダンナさんがいつも車でわたしを送ってくれるのだ。
ダンナさんはきっといつも彼女と一緒に居たいからついてくるんだろうし、送ってくれるのもほんとうのところ彼女に頼まれてるのではないだろうかとにらんでいる。


どこに行くって? まだ決まってないんだっけ?

うーん、そうねえ、なんか日本でいえば網走とか? 
雪が深くて極寒のところとか、辺鄙で娯楽のなさそうなとことか。 

日本でいえばって、海外になるかもしれないの? 
ねえ、あなた、日本語なんか変よ。 イントネーションも。

海外だったらあ、政権が傾いて今にも紛争が起きそうなところとかかなあ。
  
夢見るような顔になって語尾が伸びてきた。
 
流れ弾とかぁびゅんびゅんきちゃうようなあぁ。
地雷もぉ埋められちゃってたりするようなあぁ。 
ねえ、どぉ〜おぅ?

どぉ〜おぅって。 変。 日本語変。 主語、どこ? 

わたしよ。 
わたしが彼の会社に手を回して、彼をどっか遠いところにやっちゃうの。

うっそ。

わたしのお金と人脈があればそのくらい簡単よ。 
ふふふ。


彼女は彼と結婚する前から超がつく資産家(親のではなく、彼女が築き上げた)で、
その上、まあ、書けないようなすっごいとこにあちこち顔が効く。
それでも、再婚してからの生活費は彼女は一円も出さず
彼の給料で全部賄ってきた。
前のダンナとの子の面倒も良く見るし、若いのにえらいダンナさん、
と思っていたんだけど。 

ちょっと浮気しちゃったらしい。 

だから、今日来なかったのか。
あのひとなつっこい笑顔のダンナさんにもう二度と会えないのね。
残念だわ。 


あ〜!! 恋愛小説が読みたい!
読んでいるうちに知らずに涙がこぼれるような。
心筋梗塞かとおもうほど胸がちくぅぅとなるような。 
しまいにはティシュの箱を抱えるような。
せつなさで眠れなくなるような。

帰りに寄った図書館で(車で送ってくれるひとが居なかった)、
読者を裏切らない極上の恋愛ものをと思ったが探す気力が出なくて、
記憶をたよりに片岡義男の本を何冊かごそっとつかんで、カウンターに出した。

片岡義男。 泣かせたっけ?  お洒落な感じだったかな。
借りた一冊の中に「日本語で生きるとは」 というのがあった。

オンライン書店ビーケーワン:日本語で生きるとは

日本語で生きるとは  片岡 義男著
1999.12  筑摩書房



タイトルからしてお堅い。 お堅い評論! 
片岡さん、わたしが離れていたながーいながーい間にこんなにも小難しいもんを
書いていたなんて。
と思いながらつい最初に開いてしまった勢いで読み出してしまうつきこさん。 
恋愛ものはどうしたんだ。


「よろしくお願いします」 という日本語を英語で言うには、
なんと言えばいいのですかと、十ヶ月ほどのあいだに五人の人たちから
訊かれたことが、この本を書くためのきっかけとなったそう。

英語圏の外国の人を相手に英語を使うとき、たとえば話のしめくくりのとき、
「よろしくお願いします」 を言う必要があるようなないような、
なにか言わないとおさまりがつかないような、
なにか忘れた妙な気分になるからと、質問者たちは言うのだが、
結果から言えば、 「よろしくお願いします」 なんて英語では言いようがないし、
そんなこと言う必要はないから言わなくてもいいんだそうで。
でも、五人は納得しない顔をしたそうだ。

その他にも、日本語ではいつも誰もが使う日常語なのに、英語にはならない、
あるいは英語では言えない言葉のひとつに 「愚痴」 があるそう。

「愚痴」。  それってどうして?  

なーんて、読み進めたけど、途中で評論を読むのに疲れてきちゃった〜。

英語と日本語はつまり発生した社会の構造からして違うってことなのね、
とわたしは理解した。
責任の所在をはっきりさせようとしないところがある。
英語と日本語は翻訳しあうのは、そもそもものすごい無理があるんだなあ。
なんだか男と女みたい。

無理でも幻想でも勘違いでもいいから、なんか恋愛もの読みたいわ。
posted by tsukikohime at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | かきくけこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする