2007年02月25日

2月24日物語U : 潤一を知っていますか


何人もの女が潤一と寝る。
愛にはもちろん恋にも至らず、心を許すわけではなくからだだけをひらく。

うっかり手に怪我をしてしまい、 茶碗を洗うにも髪を洗うにもパソコンのキーボードを叩くにもその傷はひりひりずきずきと響き、思った以上に深い傷は見た目も醜く、日々の生活で気になって不便でしょうがない。

オロナインを塗ってみたり、メンソレータムを塗ってみたり、バンドエイドを貼ってみたり、
潤一と寝てみたり・・。

そんなキズグスリのような潤一。
何年か過ぎて、少しだけ跡が残っている傷を見て、ああ、あんな手当てもしたっけ。 
あの薬の名前は・・、そう「潤一」だった。
あの手当ては効いたのだろうか、どうだったかな。

映子(三十歳)や、環(二十八歳)や、あゆ子(六十二歳)や、美雪(二十六歳)や、千尋(二十九歳)や、瑠依(十四歳)や、香子(四十三歳)や、望(三十八歳)や、美夏(二十歳) たちが、傷跡を見ながら怪我した当時を思い出し、それぞれの言葉で語りだす。

潤一と出会ったのはあの日、あそこで。  

夢想して、でも到らなかったのは六十二歳のあゆ子と瑠依(十四歳)だけ。
きっと未成年やお年寄りには、効き目より副作用のほうが心配されるからだろう。
そこに少しだけ、潤一という男のマトモがあるとみたわたし。

面白い構成だったけど、最後に潤一(二十六歳)も語ってしまう。
それ、ないほうがよかったかな。

しかし一年間でずいぶんたくさんの女性と。

けっこう隠れたヒット商品なのかも。 
どこのドラッグストアで手に入るのかしら。

いや、いまは別に必要じゃないけれど。

                 オンライン書店ビーケーワン:潤一

潤一  井上 荒野著  2003.11  マガジンハウス

                  
posted by tsukikohime at 00:42| Comment(3) | TrackBack(0) | 井上荒野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月11日

2月11日物語U : 頭脳戦


ほとんどの私立中学は土曜も授業があり、日曜と祭日しか休みがありません。
世間では、三連休でも、彼らはいつも二連休。 お弁当を作る母親も同じく。 
やっと嬉し楽しの二連休で、空くんも海ちゃんも友達と十時に待ち合わせて遊びます。

女子中の一年生の海ちゃんは、荻窪で待ち合わせです。
まずファミレスで食べ物とドリンクバーを注文して、みんなで二時間くらい集中して、休日だからといって大量に出された宿題を片付けます。
それから駅ビルの屋上で 「凍り鬼」という鬼ごっこをして遊ぶんだそうです。
走るのは禁止というルールだから、人の迷惑にならないから大丈夫と言うのですが。 
今日は、親子連れで来ている小さな子達の相手もして遊んだそうです。

さて、男子中の三年生の空くんは、さすが中三ともなると、もっと高度な遊びとなります。
吉祥寺の、平日でも買い物客でごった返している某商業ビルの三階から上の部分の階を使っての鬼ごっこです。 (高度・・?)

え!! あそこで鬼ごっこ!?  
あの、絵画だの編物だの縫い物だの工作だの模型だの、
趣味のための用品や道具を売っているあそこ?
それはまずいんじゃないの?

大丈夫だよ、きちんとルールがあって、決して、店にも他の買い物客にも迷惑にならないし、俺たちが鬼ごっこをしているなんて、今まで誰にも気づかれたことないから。

いままで? 初めてじゃないんだ・・。 で、そのルールとは?

エレベーター、エスカレーターは使わない。 
トイレには隠れない。
絶対、走らない。
絶対、大声を出さない。
絶対、はしゃがない。 静かにゲームを遂行して楽しむ。

三階から上の部分を使って、買い物客に紛れて潜んでいるメンバーを鬼が探し出すそうです。
捕まったら鬼はチェンジ。
鬼になったひとは、きっかり一分そこでおとなしくしてから動きだす約束。
他の逃げているメンバーは、いま、誰が鬼になっているかわからないところがミソで。

つい、うっかり鉄道模型のコーナーで夢中になって商品を眺めている友人に、
にこやかに 「よっ!」と近寄って、 
「この、模型、いいよなー」 「あれ、おまえも鉄道、好きだったっけ?」 
「うん、まあな。 おまえ、まだ一度も捕まってない?」
「そんなドジ踏むかよー」 「だよなー、あっははっ」 
「いま、誰が、鬼になってるのかな?」 
「すまん、実は、俺なんだ」 ぽん、と肩を叩いたりするそうで。

・・おもしろそう。

母親は子供のこうゆう行為は止めなくてはいけないのでしょうか。 
すっごく楽しそう! と思ってしまいました。 
しかし、なんとも無邪気な君たち。
鬼ごっこのあとは、ケビン・コスナー主演の「守護神」という映画を観に行ったそうです。


オンライン書店ビーケーワン:Death note 1

Death note 1
大場 つぐみ原作 / 小畑 健漫画  2004.8  集英社


空くんと海ちゃんがお小遣いを出し合って、一冊づつ増やしていく 「DEATH NOTE」
映画を観て、夜神月(やがみらいと)と、L(える)と、死神リュークのキャラクターが興味深かったので、私もふたりに借りて読んでます。

小畑健さんは、デザインの勉強もきっちりしている人なのか、人物以外の背景や小道具もすごく丁寧に描かれてあって、こうゆうの好きだなあ。

いま、10巻め。12巻まであるのかな。 その他にいろいろ解読本とかもあるらしい。
解読本・・。 難しいんです、この漫画。 頭脳と頭脳の戦い。
裏の裏を読み、さらにその裏をかこうと画策し、ボロを出させようとさらに裏の裏の裏を読んで、その裏の裏の裏の裏の裏を・・・。
途中で何度も頭が混乱して、 これをさくさくっと理解して読んでいけない私はちょっと知能が足りない? と不安になり子供たちに聞くと、 「いやあ、これは、確かに脳を酷使するよ」 という返事だったので、安心したしだいです。 

                 オンライン書店ビーケーワン:Death note 3

                 Death note 3

オンライン書店ビーケーワン:Death note 5

Death note 5

でも、キラとエルの対決が終わってしまった第7巻よりあとは、私にはほとんどおもしろくないです。  
エルのいないデスノートなんて〜!!
posted by tsukikohime at 22:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 絵本・童話・詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月09日

2月9日物語U : いるのに、いない

あ、びっくりした。 Seesaaの入り口が変化してた。
慣れるまで、やりにくそう。

オンライン書店ビーケーワン:真鶴

真鶴  川上 弘美著  2006.10  文芸春秋


「まなづる」ね。 地名。神奈川県にある小半島。
「まいづる」 と思い込んでしまった。 だって川上さんだから。

大和言葉を織りまぜたやわらかな文章は相変わらずここちよい。
いままでで一番ストーリーと言葉遣いがしっくりきてるように思います。
過去のものでは、たまにしっくりこない部分を含んだものがあったけれど。

せつないお話でした。
この世のものではないものに「ついて」こられつつ、
「いないのに、いる」失踪した夫の礼を求める京。
「いるのに、いない」恋人の青磁をを求める京。

結局は、「いないのに、いる」ひともいなくなり、 「いるのに、いない」ひともいなくなる。 母は強し、などど思いました。

「いないのに、いる」ひとを好きになることと、 「いるのに、いない」ひとを好きになることと、どちらのほうが、よりせつないかと考えてみました。 

ん〜。 ん〜・・・。

ん〜、せつない。 
「いるのに、いない」ほうが、せつないかな・・。

この小説、今年のわたしの一押しです。 あ、まだ2月でしたね。
posted by tsukikohime at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 川上弘美 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月02日

2月2日物語U : わあい!!


わあい!! できたできた。アップできた。
うれしくって、調子に乗っておしゃべりを。

海ちゃんも空くんも昨日から日曜日までお休みです。
東京の中学受験は2月1日から本番が始まるのです。
そう、1年前に海ちゃんが、3年前に空くんも受験しました。
時が経つのは早いものです。 
わたしも年を取るわけだ。 とお決まりのフレーズを言ってみました。

今日は暖かくて穏やかな天気で受験生には良かったね。

小5あたりから塾に通って勉強に追われるのは可哀想と言う人もいますが、 高校受験がないため、中学3年でも部活に励み、 「毎日おもしろくてたまんない! 俺は青春を謳歌してるぜ〜!!」 とほんとに能天気な顔で毎朝楽しげに登校し、どろどろに汚れて帰ってくる空くんを見ていると、15歳で受験勉強に追われなくても済むというのも、良いもんだなあと母は思うわけです。

とはいえ、 大学合格率の実績をアップさせたいため、かなり厳しい授業体制となっており、海ちゃんも入学以来、 毎日少なくとも3時間は宿題課題に追われているし(海ちゃんはなにごともスローペースだから人より時間がかかっているだけかも)、 空くんの学校の場合、 高校部に入ると、
一教科落としただけで留年という厳しい現実も控えており・・・。  
ねえ! 空くん、どうすんのよっ!! 幾何と代数の宿題、やりなさい!

受験生、がんばれ。 
posted by tsukikohime at 01:28| Comment(4) | TrackBack(0) | ん・・こぼれごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする